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産後2〜3日目になると、訳もなく涙が出てきたり、家族のちょっとした言葉が気に障って悲しくなるのが、マタニティブルーと呼ばれる気分障害です。
出産を境にして、今まで盛んに分泌されていた女性ホルモンが急激に低下し、ホルモンの状態が激変するために、自律神経系に影響をおよぼし、本人の自覚のあるなしにかかわらず感情の変化として現れます。
そのほかにも、出産や慣れていない育児の疲れ、睡眠不足、家で独り育児に取り組まなければならない孤独感や不安などのストレスが重なり、感情が不安定になるのです。
主な症状は、情緒の不安定と涙もろさで、不眠や食欲不振、軽いうつ状態になったりもします。しかし、ピークは産後2〜3日目で、産後2週間以内に治まります。短期間に消失する一過性の正常な反応であり、産後のうつ病とは違うものと考えられていますが、マタニティブルーから産後うつ病に移行するケースも。
産後うつ病のほうは、出産直後の数週間〜数カ月の時期にみられるもので、強い悲嘆と、それに関連する心理的障害が起きている状態です。原因はいまだ、よくわかっていません。女性ホルモンの一種、エストロゲンとプロゲステロンが急激に減ることが一因、とも考えられています。
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【四百四病の事典】
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