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臨床工学技士

臨床工学技士とは、厚生労働大臣認定の国家資格の一つで、いわば医療業界のエンジニア。医師の指導・監督のもと、人の呼吸・循環・代謝機能を代替、補助する生命維持管理装置などの医療機器の操作や、保守点検を担当します。

医療機器の目覚しい進歩に伴い、医療現場で高度な医療用工学機器が導入されるようになり、こうした高性能機器を管理、操作する専門技術者の需要が急増したことから、1988年(昭和63年)に臨床工学技士法に基づいて設けられた資格です。

生命維持管理装置とは、病気になった人が生きていくために必要な機器で、具体例を挙げると、自分で呼吸ができなくなった人に使用する人工呼吸器、心臓手術時に心臓を一時的に止め、手術する際に使用する人工心肺装置、腎(じん)臓機能が低下して尿毒症になるのを防ぐための人工透析装置(血液浄化装置)があり、ほかにも除細動器や補助循環装置などがあります。

よく間違われますが、臨床工学技師および臨床工学士は誤りです。

臨床工学技士国家試験への受験資格は、大学受験資格を持ち、文部科学大臣が指定した学校、または厚生労働大臣が指定した臨床工学技士養成施設において、3年以上必要な知識および技能を修得した者に限定されます。

試験は3月上旬の実施で、臨床医学総論や医用電気電子工学、医用機械工学など全9科目について評価されます。合格率は、85パーセント前後。

資格取得者の多くは、病院や製薬会社の研究室など医療分野に進みます。病院では、高度医療やチーム医療の重要なポジションを担います。

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