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耳鳴り

●耳鳴りの音から病気を知る

小さい耳鳴りではあっても、背後に病気が潜んでいることもあります。鳴り方や起こり方が、その原因を知る手立てになるのです。

耳鳴りとは、外部からではない音の知覚です。ほとんどの場合、難聴を伴います。日本人の1200万人以上が何らかの耳鳴りがあり、そのうち約20パーセントの人は苦痛を伴う耳鳴りがあるといわれています。

私たち人間の耳は、20ヘルツから2万ヘルツという非常に幅広い音を聞き分けています。音を感知する細胞は、周波数によって役割分担をしています。

ところが、ある音を担当する感覚細胞が障害を受け、その音が聞こえなくなってしまうと、ほぼ同じ高さの音の耳鳴りが起こるのです。

その仕組みはよくわかっていませんが、障害を受けた細胞が異常な刺激を出し、耳鳴りになると考えられています。従って、耳鳴りの音の高さが、原因となる病気を想定する手掛かりになるのです。 

●症状をチェック

【「キーン」「チー」など高い音】 

日常会話では使わない高い周波数の音から聞こえにくくなるのが、「老人性難聴」。両耳に起こり、初期は「キーン」といった高音の耳鳴りがします。耳鳴りは慢性的で、進行すると低い音も聞こえにくくなります。

長期間に渡って騒音にさらされた場合の「騒音性難聴」、一時的に大きな音にさらされた時に起こる「音響性難聴」でも、高音の耳鳴りを訴えます。  

【「ゴー」「ブーン」など低い音】 

回転性のめまいを伴うのが、「メニエール病」。最初は低音が聞こえなくなり、時々「ゴー」、「ブーン」などの低音の耳鳴りがします。多くは片耳で起こり、めまいや耳鳴りの発作を繰り返すうちに高音も聞こえにくくなり、耳鳴りの音も変化します。

メニエール病と同じタイプの耳鳴りで、めまいはないのが「急性低音障害型感音難聴」。発作を繰り返すと、メニエール病に移行します。  

【「ザー、ザー」など拍動と一致】

脈拍と一致した耳鳴りは、血液の流れる音が聞こえているもの。これは耳の近くに音源があり、増幅すれば他人も聞くことができる他覚的な耳鳴りです。

脳の動脈にこぶができる「脳動脈瘤(りゅう)」や、「脳腫瘍」などの病気が隠れている可能性もあり、長く続いたら病院へ。

【さまざまな音】 

耳鳴りの音が人によりさまざまなのが、「突発性難聴」。突然、片耳に難聴や耳鳴りが起こり、めまいを伴うこともあります。繰り返すことはないものの、早めに治療をしないと難聴や耳鳴りが残ります。

「内耳炎」や「聴神経腫瘍」の場合も、さまざまな耳鳴りがします。「動脈硬化」や「糖尿病」で血管が痛み、慢性的に耳の血流が悪くなって、耳鳴りがするケースもあります。 

●対策へのアドバイス

【ストレス、疲労をためない】

誰でも静かな場所にいると、耳鳴りがすることがあります。また、疲れた時に一時的に「キーン」という耳鳴りがするのも、心配はありません。

しかし、「メニエール病」や「急性低音障害型感音難聴」、「突発性難聴」などは、ストレスや疲労が引き金となるケースが多いといわれています。ですから、日頃からストレスをためないこと、睡眠を十分にとることが、予防につながります。  

【急性のケースは耳鼻咽喉科へ】

メニエール病や突発性難聴など急性の病気では、安静を保つことが重要になります。入院して、薬物療法を受ける必要のあることもあります。

突発性難聴の場合、発作から2週間以上放置すると、聴力が戻りにくくなります。異常に気付いたら、早めに耳鼻咽喉科へ。

【耳鳴りが慢性化したら】

耳鳴りは気にすることでさらに大きく感じられるという、悪循環に陥りがちです。その場合、治療の中心になるのはカウンセリングなどの心理療法。気持ちをリラックスさせ、耳鳴りに気持ちが集中しないようにします。

関心のある音だけを選別し、それ以外の音を素通りさせる脳の性質を利用したのが、TRTという治療法。補聴器サイズの器具を耳に装着し、毎日、一定時間、耳鳴りより小さな音を聞き、脳が音に慣れて、耳鳴りを意識しない状態にします。心理療法だけでは苦痛が改善しない場合に、TRTは有効です。

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