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ヘミセルロース
食物繊維の一種で、便秘の予防や有害物質の排出に効果
ヘミセルロースとは、単糖が多数結合した多糖という糖質で構成される半繊維素のこと。ヘミとは、ギリシャ語で「半分」の意味です。
このヘミセルロースは、植物の細胞壁のうち、セルロースとペクチン以外の不水溶性(不溶性)食物繊維の総称で、キシラン、アラビナン、ガラクタン、マンナンなどの単一多糖からできています。
キシラン(構成糖はキシロース)は、木材、ワラ、トウモロコシの芯(しん)などの主成分。アラビナン(構成糖はアラビノース)は、アラビアゴムや大豆に含まれています。ガラクタン(構成糖はガラクトース)は、果実の表皮に多く含まれます。マンナン(構成糖はマンンース)は、硬い表皮を持つ種子や果実に多く含まれます。多くの植物では、これらの単一多糖がさらに別の単糖類と結合した複合多糖類として存在しています。
ヘミセルロースは、細胞壁でペクチンを包む形で存在し、細胞壁の構成、その維持にかかわっています。
栄養学的にはセルロースに準じた働きがあり、人間の消化液では消化できないため腸内で異物として働き、ヘミセルロースは腸内で水を吸収して膨らみ、腸管を刺激し、有害物質を吸着します。この働きから、便秘の予防や解消、体内の有害物質排出に効果があり、大腸がんの予防に有効と見なされています。腸内の善玉菌を増殖させる効果もあります。
日本人に不足しがちな栄養素であるヘミセルロースを多く含む食品には、ゴボウ、小麦フスマ、玄米、大豆があります。
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