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防腐剤
防腐剤とは、微生物による食品や化粧品などの腐敗を防ぐための薬剤。微生物の増殖を抑制する静菌作用を目的として、消費者がその製品を使い終わるまでの間、混入する微生物によって起こり得る変質、変臭、カビの発生などを防止する目的で配合されます。
類似のものに殺菌剤や消毒剤がありますが、防腐剤はあくまで微生物の侵入、増殖を防ぐのが目的であり、微生物を直接死滅させる作用はない点で、それらのものとは異なります。
食品防腐剤のほか、化粧品防腐剤、医薬品防腐剤、木材・紙・繊維・塗料・皮革・ゴム製品・鋼材などに用いる工業用防腐剤、生物標本用防腐剤などがあります。
食品防腐剤としては、人体に無害、かつ、食品を食べられる状態に保つものでなければならず、ソルビン酸、安息香酸、パラヒドロキシ安息香酸エステル類(略称パラベン)などが使われています。日本の食品には、豆腐、かまぼこ、竹輪、ウィンナソーセージなど、腐敗しやすいたん白質食品が多いため、防腐剤が種々の食品に多用されてきましたが、各家庭に冷蔵庫および冷凍庫が普及し、低温流通体系(コールド チェーン)も整備されてきたことから、防腐剤の使用目的は急激に減少しました。
化粧品防腐剤は、パラベン、フェノキシエタノール、安息香酸、サリチル酸などさまざまなものが化粧水、クリーム、乳液などの基礎化粧品を始め、メイクアップ化粧品などほとんどの化粧品に使われています。化粧品は微生物による汚染を受けやすいので、変質や腐敗すると品質劣化を起こし、皮膚トラブルの原因となることがあるため、防腐剤が添加されています。敏感肌や荒れ性の人は、防腐剤の成分が入っていない化粧品を選んだほうが無難です。
化粧品に使われる主な防腐剤の成分として、パラベン、フェノキシエタノール、安息香酸、サリチル酸のほか、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノール、安息香酸ナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、塩化ベンザルコニウム、塩酸クロルヘキシジン、過酸化水素水、感光素、グルコン酸クロルヘキシジン、クロルヘキシジン、サリチル酸ナトリウム、シンクピリチオン、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、レゾルシンなどの化学合成物質があり、アレルギーや発疹(はっしん)などの原因となる場合があるため、これらの成分には表示義務があります。
中で、パラベンは広く防腐剤として化粧品を始め、食品、医薬品、歯磨き粉、目薬などに使用されていて、使用実績の年数も長く、古くから用いられているものです。安息香酸、サリチル酸に比べて、毒性も低く、皮膚刺激や過敏症なども少ないとされていて、広範囲の微生物に有効なものでもあります。
工業用防腐剤としては、繊維用にナフタリン、木材用に塗布したり注入するコールタール、ホルマリン、キシラデコールなどが使われています。生物標本用防腐剤としては、ホルマリン、アルコールが使われています。
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