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ドナーコーディネーター

ドナーコーディネーターとは、末期の臓器不全患者の救済を目的とする臓器移植医療が円滑で公平に実施されるよう、調整を中心とした多様な活動に従事する移植コーディネーターのうち、臓器を提供する人(ドナー)への対応を担当する医療専門職。

臓器移植以外に病気を治す手段がなく移植を待ち望んでいる臓器受給者(レシピエント)に対応し、精神面のケアなどを担当する医療専門職は、レシピエントコーディネーターといいます。

日本で移植コーディネーターというと、ドナーコーディネーターのことを指すのが一般的。(社)日本臓器移植ネットワークに所属しているドナーコーディネーターと、日本臓器移植ネットワークから委嘱を受けている都道府県ドナーコーディネーターとの2種類があり、業務内容は同じです。

現在、前者は約20人で日本臓器移植ネットワークの全国のブロックセンター(8カ所)に所属、後者は約50人で都道府県に所属して活動しています。多くの人は、看護師や臨床検査技師などの国家資格を持っています。

このドナーコーディネーターの最も重要な仕事は、臓器提供の候補者(ポテンシャルドナー)が現れた時の対応です。

病院から日本臓器移植ネットワークへの連絡(ドナー情報)を受けると、最寄りのブロックセンターなどからドナーコーディネーターが駆けつけ、家族に臓器提供について説明し、家族が提供を承諾するかどうかの意思を確認します。

臓器提供が実現すれば、臓器提供の手術の調整や立ち会い、臓器についての医学的検査の手配、移植チームとの連絡、臓器の移植病院への運搬など、移植終了までのすべてがスムーズに行われるよう調整に当たります。

このほか、移植後の臓器移植評価委員会などへの書類作成、ドナー家族のケアなども行います。日常の業務としては、臓器移植の普及啓発活動に携わり、特に臓器提供に関連する医療機関には移植への理解や協力を要請します。臓器受給者の登録の受付、データの整備も行い、自分が脳死になったり、心臓が止まって死亡したりした場合に臓器を提供したいかどうかを登録する意思登録システムの受付、データの整備も行います。

移植コーディネーターの養成は、日本臓器移植ネットワークが行っています。必要な条件は、医師、薬剤師、看護師、臨床検査技師、臨床工学技士などの医療従事者の資格を持っていること、あるいは4年制大学を卒業していることです。

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