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睡眠時無呼吸症候群

睡眠中に無呼吸が頻回に起こって睡眠が障害され、さまざまな症状が現れる疾患

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に無呼吸状態がしばしば起こる疾患。睡眠不足や、眠りが浅いと感じる人の中にみられることがあります。

睡眠中にしばらく呼吸が起こらなくなる、つまり短い無呼吸が起こることは、決してまれではなく、軽度のものは健康な人にもみられます。しかし、この睡眠時無呼吸症候群では、一晩7時間の睡眠中に10秒以上呼吸が停止し、30回以上も繰り返します。呼吸停止と呼吸再開は、眼球が速く動くレム睡眠、眼球は動かず大脳が休むノンレム睡眠の両方に現れます。

原因により、睡眠中の呼吸運動が停止するために無呼吸となる中枢型、呼吸運動は持続しているものの上気道がふさがるために無呼吸となる閉塞(へいそく)型、両者の混合型の3型に分類されます。

中枢型は呼吸中枢の障害によって起こりますが、極めてまれな病態です。一般に問題になる場合のほとんどは、咽頭(いんとう)や喉頭(こうとう)などに原因があって、特徴的ないびきとともに、一時的に上気道がふさがる閉塞型です。いびきは、呼吸停止時と呼吸再開時に反復して起こります。

無呼吸により動脈血の酸素飽和度が低下するとともに、眠りが浅くなったり、途中で目覚めたりするため、夜間に十分に眠れず、昼間に強い眠気や集中力の低下、注意力の低下、活力の喪失、抑うつ症状などを招きます。また、運転中や仕事中の居眠りから事故を起こすケースもあり、社会的問題にもなっています。

30~60歳の男性では4パーセント、女性では2パーセントくらいの頻度でみられるとされますが、成人の発症者には首が太くて短い、肥満している人が多いことから、肥満との関係が指摘されています。小児では、アデノイド(咽頭扁桃〔へんとう)〕との関係も指摘されています。

睡眠時無呼吸症候群は睡眠不足だけでなく、高血圧や肺性心、糖尿病になりやすく、不整脈、心筋梗塞(こうそく)、脳梗塞などを起こす危険が高まるため、専門医に診てもらうことが大切になります。

医師による診断では、日中の強い眠気、夜間の不眠、大きないびきと呼吸停止などの症状を確認した上で、睡眠中のさまざまな生理学的指標を測定するポリソムノグラフィーによって検査が行われます。

ポリソムノグラフィーでは、睡眠中の脳波、眼電図、筋電図、口と鼻の気流、胸腹部の呼吸運動、心電図、酸素飽和度などを終夜に渡ってモニターします。無呼吸が一晩に30回以上か、1時間当たりの無呼吸の回数が5回以上の場合に、睡眠時無呼吸症候群の診断が確定します。

医師による治療では、肥満している人に対してはまず体重を減らし、脂肪によってのどがふさがれないようにします。アデノイド、口蓋(こうがい)扁桃肥大、形態異常などが上気道の閉塞の原因である場合は、その手術を行います。

また、睡眠中に鼻を覆う特殊なマスクから空気を送り、上気道を広げて閉塞を起こさないようにするシーパップ(CPAP)療法が行われます。下あごを前方に移動させる歯科装具を用いて、上気道に透き間を作って換気を助ける治療法が行われることもあります。薬物療法により、呼吸を促進させることもあります。

飲酒後や睡眠剤、鎮静剤の服用後に起こることが多いので、これらをなるべく控えることも、発症者には必要です。

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