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爪甲白斑症
爪の甲が点状、横帯状、あるいは全体に白くなる疾患
爪甲白斑(そうこうはくはん)症とは、爪(つめ)の甲が白くなる疾患。白くなる様子は、点状のもの、横帯状のもの、爪の甲の全体が白くなるものなどさまざまです。
点状になるものが最も多く、次いで多いのは横帯状になるもので、爪全体が白くなるものは極めてまれです。
点状になる爪甲白斑症では、爪半月の近くに小さな点状白斑が現れ、その後、爪の先端に移動し遊離縁に向かう途中で消えていきます。爪母で作られる爪は皮膚の表面のケラチンからなる角層が変化したものですが、爪甲の不全角化という爪の成長異常によって、主に生じます。また、爪の甲の透き間に空気が入ることでも生じます。健康な若い人や子供に多くみられ、俗に「幸運の星」などと呼ばれています。
横帯状になる爪甲白斑症では、爪の甲に幅1~2ミリの白い帯状の変化が1~数本現れ、その白い帯状が波打つように重なり合ってみられます。遺伝によって起きる先天性のものもありますが、多くは後天性で、低蛋白(たんぱく)血症(低アルブミン血症)や砒素(ひそ)中毒、腎(じん)臓障害が生じた際に、それらの症状の一つとして現れます。また、マニキュアなどが原因となることもあり、やめることで回復するということもあります。
爪の甲の全体が白くなる爪甲白斑症では、爪の甲全体が不透明な白、ないし乳白色になります。多くは遺伝によって起きる先天性のものであり、生まれた時または乳児期から始まります。発症する根本的なメカニズムは、いまだ判明していません。
爪甲白斑症の検査と診断と治療
点状になる爪甲白斑症は、特に治療の必要はありません。自然に完治するのを待ちます。
横帯状になる爪甲白斑症は、原因となり得る疾患などを確認し、それを除去ないし治療します。例えば、砒素、鉛などの中毒、麻疹(ましん)、肺炎などの感染症、乾癬(かんせん)、円形脱毛症などの皮膚疾患、そのほかの心筋梗塞(こうそく)、腎不全などの疾患、あるいは月経、手術、マニキュア使用などが、原因となり得ます。
爪の甲の全体が白くなる爪甲白斑症も、特に治療の必要はありません。自然に完治するのを待ちます。ただし、爪の水虫や爪半月の拡大、あるいは肝硬変、慢性腎不全、糖尿病などの全身疾患でも爪は白くなり、よく似た外観をみせますので、注意して鑑別しなければいけません。
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【健康実用辞典】
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