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形成外科

体の表面に現れた欠損、変形、醜状などに対して、形態的改善を重要視して治療する診療科

形成外科とは、「外科」の一分科で、体の表面に現れた欠損、変形、醜状などに対して、機能の回復のみならず形態も正常に近い状態に再建する診療科。形態や醜状に対して特に注意を払うため、傷を目立たなくする手法を重要視して、治療が行われます。

美容を目的として正常な体を治療する「美容外科」も広い意味では形成外科の領域ですが、医療法では独立した診療科として標榜(ひょうぼう)してもよいことになっています。また、体の骨格や筋肉の障害に対して機能の改善を重要視して治療する「整形外科」とも区分されています。

この3つの診療科は治療対象あるいは治療目的の違いによって区分されていますが、形成外科と整形外科は健康保険の対象となる一方、美容外科では健康保険が適用されません。

形成外科で扱われる主な疾患としては、切り傷、擦り傷、咬傷(こうしょう)、やけど、顔面骨骨折、顔面神経損傷、涙小管損傷などの外傷、口唇裂、口蓋(こうがい)裂、小耳症、多指症、合指症、合趾(ごうし)症、漏斗胸、鳩(はと)胸、性器の異常、母斑(ばはん)などの体表面の先天的な形態異常、けがや手術後の瘢痕(はんこん)やケロイド、腫瘍(しゅよう)やがんの切除後の組織欠損などがあります。

なお、形成外科は内科や外科など他の診療科に比べて、どこの病院にでもあるというわけではありません。

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