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カテキン

カテキンは、緑茶や赤ワインなどの渋味の成分として知られており、ポリフェノールの一種です。茶、ぶどうのほかに、りんご、なし、れんこんなど、種々の果実、野菜に含まれています。

茶やワインの飲用によって、心疾患のリスクが軽減するとされる理由の一つは、カテキンの抗酸化作用、コレステロール低下作用、血圧上昇抑制作用などに基づきます。良質な緑茶から抽出されたポリフェノールには、ビタミンEの10倍、ビタミンCの80倍という優れた抗酸化力があります。

がんを予防し、転移を防ぐ天然の物質としても、期待が集まっています。抗がん作用については、静岡県内で緑茶をよく飲む地域ほど、がんによる死亡率が低いという疫学的研究が発端でした。米国の国立研究機関では、がんの予防薬の成分として、カテキンが検討されています。

さらに、肝臓から出る胆汁酸の排出を増やすことで血中脂質を正常化するほか、高い殺菌効果による食中毒の予防、口臭や虫歯の予防、消化酵素の働きを抑えて血糖値の上昇を防ぐなど、さまざまな働きを持つ健康成分としても知られています。

緑茶の日常的な飲用で摂取できますが、1杯の緑茶に含まれるカテキンは平均で100mg程度なため、サプリメントが便利。ただし、一度に多量のカテキンを摂取する場合には、飲用方法などに注意する必要があります。

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