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感音難聴
内耳から聴覚中枢路の異常による難聴
感音難聴とは、音を感じる内耳から聴覚中枢路にかけての異常による難聴。近年、増加の傾向にあります。
原因不明が約50パーセント。その多くは両耳が同時に障害され、遺伝が関係しているのではないかと考えられています。
原因の明らかな難聴の場合も、その原因はさまざま。ストレプトマイシン、カナマイシン、アスピリン、キニーネなどの薬剤中毒、ダイナマイト、鉄砲、花火などの強く衝撃的な音響、工場、鉱山、ボイラー、電話交換室などでの持続的な機械の騒音、打撲、骨折、むち打ちなどでの頭部外傷、家族性、先天聾(ろう)などの遺伝、老化が原因として挙げられます。
そのほか、内耳炎、おたふく風邪(流行性耳下腺〔せん〕炎)、ヘルペス、はしか(麻疹〔ましん〕)、糖尿病、妊娠、出産なども原因となります。突発性難聴やメニエール病による難聴も、感音難聴に入ります。
感音難聴で困るのは、そのほとんどに適切な治療法がないことです。難聴の程度も強く、補聴器もあまり役立ちません。たとえ音は聞こえても、言葉がはっきり聞こえないので、日常生活に不自由します。しばしば、頑固な耳鳴りに悩まされます。
感音難聴の検査と診断と治療
感音難聴では、早く発見して、難聴の進行を食い止めることが大切です。しかしながら、そのための適切な治療法も薬物も、現在ではありません。
早く原因を避けるのが、唯一の対策です。難聴を起こしやすい薬は、できるだけ避けます。使用しなければならない際は、できるだけ少量を聴力検査をしながら用います。抗生物質の1つであるストレプトマイシンのうちでも、ダイハイドロストレプトマイシンは難聴を起こすため、現在は硫酸ストレプトマイシンが用いられますが、めまいの副作用があります。
騒音の強い職場で働く人の場合は、予防用の耳栓をつけます。ポータブルオーディオプレーヤーなどにより、大きい音を長時間、聞くことも危険です。遺伝性素因のある人同士の結婚は控えます。
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【健康実用辞典】
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