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アラニン
体内で合成できる非必須アミノ酸の一つで、アルコールの分解を促進する栄養素
アラニンとは、体内で合成できる非必須(ひっす)アミノ酸の一つ。体内でエネルギー源となる糖を新たに作り出す糖原性アミノ酸の一つでもあります。
アラニンには、肝臓を動かすエネルギー源という大きな役割があります。その肝臓は、ブドウ糖をグリコーゲンに変える代謝活動や、摂取したアルコールの分解、老廃物の排出など、健康を維持し体を動かすためのエネルギーを供給する役割を担っています。
また、アラニンには、肝臓が糖分の代謝を行う過程で、体脂肪として貯蔵されていた脂肪分を分解し、グリコーゲンを生成する働きのある物質であるグルカゴンの分泌を活性化させる作用があり、グリコーゲン生成に伴う脂肪燃焼効果も発揮します。
それ以外にも、アラニンには、免疫力を強化する働きや肝機能を強化する働き、血圧降下作用なども備えています。
最近の研究では、アルツハイマー病や腎臓(じんぞう)障害を起こすと、食品に含まれるL-アラニンの光学異性体であるD-アラニンが体内で増加することがわかっており、疾病マーカーとしての利用が期待されています。
現時点では、アラニンを過剰摂取することによるリスクはないと考えられていますが、アラニンには血圧の降下作用があるため、過剰摂取すると降圧作用でめまいや立ちくらみを起こしてしまう可能性があります。
逆に、摂取量が足りないと、肝機能が低下し酒に弱くなるため、二日酔いや肝障害の原因となり、場合によっては脂肪肝や肝硬変、肝臓がんの遠因につながる危険性があります。 老廃物の蓄積や、体が疲れやすくなるなどの症状も現れます。さらに、肝機能の一つである体脂肪からのグリコーゲン生成も十分に行われなくなるため、肥満の原因にもなります。
アラニンは、魚貝類に多く含まれており、特にホタテやシジミ、アサリといった貝類に多量に含まれています。「二日酔いにはシジミの味噌汁がよい」といわれるのは、アラニンの摂取によって肝機能を活性化させて酔いを覚まさせることを示唆しているのです。魚貝類以外では、牛、豚、鶏のレバーに多く含まれています。
アラニンを効率よく摂取するには、シジミの味噌汁のように貝の身とエキスを一緒に食べることができる料理が最適です。また、レバニラ炒めのようにレバーを野菜と一緒に食べられる料理も、栄養バランスがよいのでお勧めです。
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【健康実用辞典】
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