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腸チフス、パラチフス

チフス菌、パラチフスA菌の経口感染により、腸に潰瘍が発生

腸チフス、パラチフスとは、チフス菌、パラチフスA菌が口に入ることにより引き起こされる細菌感染症。パラチフスB菌とC菌によるものは、サルモネラ腸炎として扱われます。

腸チフス、パラチフスは世界各国でみられますが、特に衛生状態の悪い発展途上国で多くみられます。近年の日本では激減しており、90パーセントは海外での感染によるものです。 輸入食品を介して感染する危険もあり、感染症法では国内でも監視が必要な2類感染症に指定されています。

生ガキ、冷ややっこなど汚染された生の食品や、水などを摂取することによって経口感染し、食器についた少量の菌によって感染することもあります。潜伏期間は1〜3週間で、腸のリンパ組織を侵し、潰瘍(かいよう)を作る一方で、血流に乗って菌が全身に広がり菌血症の症状を起こします。

症状は頭痛、全身倦怠(けんたい)感で始まり、熱が次第に高くなり、1〜2週間後には最高に達して40度前後の高熱が続きます。発症1週間目ごろには皮膚にバラ色の発疹(はっしん)が現れます。舌が乾燥し、厚い煤(すす)色の苔(こけ)がつきます。下痢、嘔吐(おうと)の症状が現れることは、あまり多くはありません。

3週目には熱が下がり出し、食欲が出るころに、腸出血や腸穿孔(せんこう)を起こすことがあり、危険です。4週目には解熱して、回復に向かいます。

一般に、チフス菌による腸チフスより、パラチフスA菌によるパラチフスは軽い経過をとります。

腸チフス、パラチフスの検査と診断と治療

国内ではまれな疾患ですが、原因不明の発熱が続く場合には忘れてはならないものです。発展途上国など海外の旅行先から帰国して発熱が続く場合には、2類感染症につき、一定の病院を受診して検査を受けます。

医師による診断は、血液、便などからのチフス菌、パラチフスA菌の検出により確定します。菌の検出には少なくとも2〜3日はかかり、診断が確定したら、医師は保健所に届け出ます。発症2週間以内では、白血球数は正常か増加する例が多く、AST(GOT)、ALT(GPT)などの肝酵素が初期から上昇します。海外渡航歴がある場合には、マラリア、デング熱、A型肝炎などとの区別が必要です。

腸チフス、パラチフスの治療は、症状がある場合は原則として入院の上、食事と安静と抗菌剤で行われます。小腸に潰瘍ができるので、下痢はなくても消化のよい食事を取り、安静を守ります。熱がなくなれば退院することは可能ですが、解熱後1週間くらいは腸出血の危険があるので、安静が必要です。

腸チフス、パラチフスに効果のある抗菌剤は限られています。クロラムフェニコール、アンピシリンまたはアモキシシリン、ST合剤が特効薬でしたが、現在は耐性菌や副作用などのために、ニューキノロン系薬剤が主に使われています。しかし、近年はそれに対しても耐性菌が出てきました。

5〜6日で解熱しますが、服薬期間は2週間が原則。きちんと治療をしても菌が残ることがあるので、治療が終わってから確認の検査が行われます。きちんと除菌をしておかないと、生涯に渡って保菌者になる可能性があります。

予防は飲食物に注意し、手洗いを励行することです。感染は発症者の便に汚染された食べ物や手指を介して広がりますので、発症者自身が手洗いを励行すれば、他人への感染を予防できます。排泄(はいせつ)の介助を必要とする子供や高齢者の場合には、介助者が手洗いを励行します。

また、感染の恐れのある海外の旅行先では、加熱した食べ物や煮沸した水を取るようにします。不衛生な飲食店や屋台での飲食は、避けるようにします。

なお、日本では腸チフスのワクチンは承認されていません。一部の医療機関では、外国から輸入したワクチンを使った予防接種を行っています。この腸チフスのワクチンは、パラチフスに対する予防効果はありません。

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