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蓄膿症

蓄膿(ちくのう)症とは普通、慢性の副鼻腔(ふくびくう)炎のことをいいます。鼻腔の周りの骨の中にある大小の空洞が副鼻腔で、ここに炎症が起こり、うみがたまる病気が、慢性、あるいは急性の副鼻腔炎です。

蓄膿症は、風邪などによって一時的に起こる急性副鼻腔炎を繰り返しているうちに慢性化したものが多いのですが、インフルエンザ、はしか、チフス、肺炎、鼻の湾曲、虫歯などが原因となる場合もあります。

症状には、鼻水、鼻詰まり、頭重感などがあります。鼻水は粘液性のものや、膿性のこともあります。また、後鼻孔からのどへ鼻水が多く回り、これを後鼻漏(こうびろう)と呼びます。朝起きて、せきや、たんがやたらに出る人は、その可能性が高くなります。鼻詰まりのため口呼吸となり、のどへ回った鼻水が気管支へ入り、気管支炎を起こすこともあります。

頭重感は前頭部に起こることが多いのですが、頭全体が重苦しいこともあります。このほか、嗅(きゅう)覚障害を起こしたり、精神的に落ち着かず、集中力が低下することもあります。

医師による治療では、副鼻腔の洞内の粘液を排出しやすくして、粘膜のはれをとるために、鼻腔内に血管収縮薬をスプレーします。次いで、粘液を出してきれいになった鼻腔、副鼻腔に抗生物質、副腎(ふくじん)皮質ホルモン薬などの薬液を吸入するネブライザー療法を行い、炎症やはれを抑えます。

また、たんぱく分解酵素薬を内服することで、粘液、膿汁を少なくします。近年、マクロライド系抗生物質の少量長期間内服が、効果的と判明し行われています。

これらの治療が有効なのは軽度の場合で、程度によっては手術をします。手術には、鼻腔内から副鼻腔を開放して、膿や粘膜を取り除く方法、上唇の内側と歯肉の境目の口腔粘膜を切開し上顎(じようがく)洞を開放する方法があります。篩骨(しこつ)洞や前頭洞では鼻外からの手術も行われます。多くは局所麻酔で行われ、1~2週間の入院が必要です。最近では、内視鏡を用いる手術が盛んになっています。

子供の場合、副鼻腔は発達段階にあり、手術をすると歯の発育や顔の形に影響を与えることもあり、原則として手術は行いません。どうしても手術が必要な場合は、15歳ぐらいになってからがよいでしょう。

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